01-11;腫瘍 血液
生理
造血
- 間葉2週〜3ヶ月。肝臓脾臓;胎生3〜6ヵ月。骨髄;胎生7ヶ月〜
- 胎生期はHbF主体。出生時ではHb-Fが70%
小児白血病
- 小児の癌の中で約1/3を占める。年間ですべての血液がん、白血病を合わせても1000例に及ばず2万人に一人ぐらいの発症。
- 小児の慢性白血病は5%程。慢性骨髄性白血病(2.6%。成人では約20%)、小児に特有な若年性骨髄単球性白血病が主で、いずれも年間20例に満たない。
- 小児急性リンパ性白血病の発症のピークは3〜5歳。予後良好なt(12;21)/ETV6-RUNX1、および染色体本数が51本以上ある高2倍体を持つタイプがそれぞれ約20%を占める。
- 乳児の急性リンパ性白血病では、約80%に11番染色体のq23に切断点を持つ転座によりMLL遺伝子の再構成が認められ、極めて予後不良。
- 小児骨髄性白血病では、急性単球性白血病と急性巨核芽球性白血病の割合が相対的に多く、中でも急性巨核芽球性白血病の半分がダウン症に併発する(幼児期に多く発症、多くが新生児期に一過性骨髄増殖症(TAM)に罹患し、それに続発して発症)。
- 難治例;1歳未満に発症する急性リンパ性白血病=MLL遺伝子再構成陽性例。AMLでは3〜4割は再発。
急性リンパ性白血病
- 80%以上が化学療法で治癒を期待でき、90%が長期生存できる時代。
- 最初の1週間のプレドニゾロンの反応性で、標準リスク群、中間リスク群、高リスク群に層別化。
- 1〜4歳の発症が43%を占める。年間500〜700人
- 高2倍体(high-hyperdiploidy)やETV6-RUNX1融合遺伝子が陽性のALLは一般的に予後良好。
- 低2倍体やTGF3-HLF,MLL遺伝子の再構成などが陽性は予後不良。
治療
- 維持療法は1〜2年。
- アジア人はメルカプトプリンに対する耐用性が低い;NUDT遺伝子多型との関わり
急性骨髄性白血病
ワクチン
- 造血細胞移植後のワクチン接種は慢性GVHDの増悪がなく、免疫抑制薬中止後で不活化ワクチンは移植後6ヵ月以上、生ワクチンは2年以上を目安とする。